カテゴリ:職場
どこの職場にも嫌な上司っていますよね。
職場で上司から嫌がらせを受けると、会社に行きたくなくなってしまったり、仕事でのミスが増えてしまったりと様々な支障が出てきてしまいます。
また、上司からの嫌がらせに耐え続けてしまうと、最悪の場合うつ病などの精神疾患を発症することもあるのです。
今回の記事では、よくある上司からの嫌がらせの事例や上司から嫌がらせを受けやすい人の特徴、そして上司からの嫌がらせへの効果的な対策や、嫌がらせに耐えられなくなった時の最終手段についてお伝えしていきます。
「金曜日の夕方にはあれほどウキウキしていたのに、日曜日の夕方になり、サザエさんのエンディングテーマを聞くと憂鬱になってしまう・・・」
こんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
特に、ゴールデンウィークや年末年始、お盆休みなどの連休は会社の仕事や上司から離れている時間が長いため、連休明けがより一層憂鬱に感じられてしまうでしょう。
休み明けに会社に行きたくない理由は人それぞれですが、もしかしたらその憂鬱な気持ちは上司からの嫌がらせが原因かもしれません。
次の章では、上司からの嫌がらせとしてよくある内容をご紹介していきますので、自分に当てはまるものがないかチェックしてみましょう。もし、当てはまるものがあれば、上司からの嫌がらせのせいでうつ状態になってしまっている可能性がありますよ。
1日のほとんどを過ごす職場で上司から嫌がらせを受けると、ストレスや不安が日を追うごとに強くなってしまい、精神的につらくなっていきますよね。
しかし、「これって嫌がらせなのかな」「自分がもっと我慢しなきゃいけないのかな」と悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。
この章では、職場でよく起こる嫌がらせの内容についてご紹介していきますので、当てはまるものがないか見ていきましょう。
上司からのよくある嫌がらせに無視や仲間はずれなどがあります。これらは暴言や暴力と違って傍から見ると特に問題がないように見えるため、嫌がらせが表面化しにくいです。
表面化しにくいため、周囲の人たちに気づいてもらうことも難しいですし、勇気を出して相談してもあまり納得してもらえないこともあり、ますます孤独感を味わってしまうことになるでしょう。
周りに理解されにくいという特質から、心理的なダメージも大きくなりやすい嫌がらせです。
一度のミスをいつまでも注意し続けたり、有休を取ることに関してネチネチ嫌味を言い続けたりするのも立派な嫌がらせです。
また、「売上の成績が悪い」「仕事の要領が悪い」「仕事が遅い」などと業務上の理由と無理やり関連づけて、嫌味に繋げるケースもあります。
この手の嫌がらせは、嫌がらせなのか仕事上の注意なのかの区別がつきにくく、被害者も嫌がらせとして認識するのに時間がかかることがあります。
大勢の前でミスについて大声で指摘して馬鹿にしたり、批判したりするのもよくある嫌がらせ行為の一つです。
このように大勢の前で馬鹿にされたり批判されたりすると、周りからの評価が下がってしまいますし、当然嫌がらせを受けた本人は自信を奪われてしまいます。
このような嫌がらせが続けば、会社に行きたくなくなってしまうのは自然の流れですし、うつ状態になってしまうのも時間の問題と言えるでしょう。
上司による、行き過ぎた管理体制も嫌がらせに該当します。自分の思い通りに動かそうと一日中張り付いて指示し続けるケースもありますし、終業後や休日にも頻繁に連絡して業務の指示を出したり進捗状況を確認したりするケースもあります。
このような行き過ぎた管理をされ続けると、仕事終わりや休日も心が休まることがなくなってしまい、精神的に追い詰められてしまうのです。
仕事に関する情報や、そもそもの仕事を与えないというのも嫌がらせ行為の一つです。
会社に行くのは仕事をするためであって、それを与えないというのはその人の尊厳や働く意欲を取り上げることと同じことです。また、仕事をすることで社内での存在価値を高められるチャンスが生まれ、キャリアアップにもつなげることができますが、仕事を与えられなければそれもできなくなってしまいます。
また、仕事は与えられても情報が与えられなければ仕事の現状を把握したり、周囲と連携したりすることができなくなりますので、ミスや非効率化に繋がります。
情報を与えてもらえないためにミスが続いたり異常に時間がかかったりしてしまうと、職場での評判悪化につながることもあり、被害者にとっての悪循環を招いてしまうでしょう。
仕事を与えないのと反対に過剰なまでの仕事を押し付けるのも立派な嫌がらせです。終業間際に明らかに終わらせることができない量の仕事を押し付けて無理やり残業させたり、どう頑張っても達成できないような目標を毎月与えたりすることはパワハラにあたります。
このような嫌がらせの場合、「残業しなければいけないのは自分が仕事が遅いせいだ」「目標を達成できないのは自分の力不足だ」と言われてしまうと部下としては何も言えなくなってしまいますので、かなり質の悪い嫌がらせと言えます。
身体を触られたり、卑猥な言葉を投げかけられたり、必要以上に恋人との性生活を聞かれたりといった性的な嫌がらせをセクハラと言いますが、上司からの嫌がらせとしてセクハラはいまだに多く報告されています。
なお、一昔前まではセクハラといえば男性上司から女性の部下に対して行われるものというイメージがありましたが、現在は女性の上司から男性部下に対しての被害も多く報告されています。相手が嫌だと感じていれば、女性から男性、同性間でもセクハラ行為にあたるのです。
上司からの嫌がらせは誰でも受ける可能性があるものですが、「なぜかいつも自分は嫌がらせを受けてしまう気がする」という方もいらっしゃるでしょう。
実は職場で嫌がらせを受けやすい人には、いくつかの共通点があります。嫌がらせを受けやすい性質があるかどうかを自覚して、効果的な対策を身に付けるよう努めてみるといいですね。
空気を読むのが苦手で、雰囲気を壊してしまう傾向がある人は職場でも嫌がらせを受けやすい傾向にあります。
職場では上司とのやり取りや取引先とのやり取りで、相手の反応を推し量りながら発言や行動をするよう求められることが多いです。そのため、空気を読めずにその場の空気を壊してしまうことが多いと周りからも反感を買ってしまい、嫌がらせにつながることがあるのです。
自分の意見がはっきり言えないタイプの人は周囲との関係を第一に考えて周りに合わせて行動する協調性の高い人とも言えますが、仕事に関しては、自分の意見をはっきりと言わなければならない場面も多いです。
自分の意見を言えずにおとなしくしていると、そのような態度をみてイライラして、いじめや嫌がらせをする人も出てきてしまいます。
また、いじりやセクハラなどに関しては、はっきりと「嫌だ」という意思表示をしないと、相手は「嫌がっているとは思わなかった」と言い逃れされることにもつながりますし、本気で嫌がらせの意識がないために嫌がらせ行為を続けられてしまうこともありえます。
年齢や職歴の割に仕事がデキる人も職場で嫌がらせを受けやすいです。仕事の能力が高ければ、周りや会社からの評価も上がりますが、同時に「鼻につく」「調子に乗っている」と八つ当たりや逆恨みを買ってしまうこともあります。
特に、実質的に実力を抜かされてしまった上司からはよく思われず、上司からの嫌がらせのターゲットにされてしまうこともよくあるのです。
仕事でミスが多いと、上司から注意を受けることも増えるため、注意が常習化することで嫌がらせに発展するリスクも高くなっていきます。
「仕事ができない人」として周囲にも知らされてしまうと、上司だけでなく他の人からも不当な扱いを受けてしまう場合があります。
ミスが多いと自覚している場合は、できる限りミスをしないように心がけるだけでも嫌がらせを受けるリスクを減らすことができるでしょう。
上司から指導や注意をされたりアドバイスをもらったりしたときに反抗的な態度を取る人は、嫌がらせの対象になりやすいです。
反抗的な態度は上司や周りの人たちに「調子に乗っている」「生意気」「可愛げがない」といった悪い印象を与え、嫌がらせのきっかけを与えてしまうでしょう。
時に理不尽だな、と思うような注意や指導であっても、まずはいったん素直に受け止めてみて、それでも腑に落ちなければ素直な態度で質問や提言をしてみるといいでしょう。
女性によくあるケースなのですが、見た目が美人だと言われるタイプは上司から嫌がらせを受けることがあります。
はっきりと発言したり、姿勢正しく歩いたりしているだけなのに、容姿が優れているという理由だけで、妬みや嫉妬を買ってしまう傾向があるのです。
嫉妬や妬みというと、同性の女性上司からの嫌がらせを受けやすいと思われるかもしれませんが、意外にも男性上司のほうが見た目の良い女性部下に嫌がらせをする傾向があります。
「見た目がちょっといいからって大した努力もせず簡単に評価を上げやがって・・・!」と理不尽な逆恨みをして嫌がらせ行為をすることが多いのです。
上司からの嫌がらせは毎日のことなので、精神的にもかなりきついですよね。嫌がらせに対して仕返ししてやろうと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは冷静に対応することが大切です。
感情に任せて非合法的なやり方で仕返しをしようとすると、被害者のはずのこちら側が悪者になってしまいますので、まずは冷静に対策を考えていきましょう。
ここでは、明日からできる簡単なものから順にご紹介していきます。
上司からの嫌がらせに打ち勝つためには、まずスルースキルを身に付けておくことが大切です。上司の嫌がらせをスルーできず、毎回反応してしまうと、さらに嫌がらせが加速する可能性があります。
嫌がらせにいちいち反応せず、気にしていないフリを徹底してみてください。
たわいもない話として自身の話をしただけなのに、上司に妬まれ、それが原因で嫌がらせを受けるようになった人は少なくありません。
「この前彼氏とここに遊びに行って・・・」「この前行ったレストランの食事がおいしくて・・・」など、自分では自慢でもなんでもなくても、聞いている人にしてみると自慢されたと感じたり嫌味を言われたりしていると感じる人もいるのです。
嫌がらせの種を一つでも落とさないために職場でプライベートの話はしないようにするのが得策でしょう。
嫌がらせをしてくる上司とはできる限り近づかないようにしましょう。といっても、職場ですし、直属の上司であれば近くに寄らないわけにはいかないと思いますが、それでも必要以上に接しないようにすることが大切です。
「距離を置かれているのかな」と思われても問題ありませんし、むしろそう感じてもらうことで嫌がらせが緩和する可能性もあります。
ミスをしてしまうことで嫌がらせに発展することがあることはすでにお伝えしましたよね。ミスをなくし、仕事のスキルをどんどん上げていけば、上司からの嫌がらせターゲットからも外れてくるでしょう。
上司よりも「ちょっと仕事ができる」くらいだと嫌がらせの格好の餌食にされてしまいますが、「圧倒的に仕事ができる」というポジションまで行ってしまえば、上司も手出しはできなくなるはずです。
また、スキルを磨いて出世し、責任の重い仕事を任せられるようになれば、上司からの嫌がらせにかまっている暇もなくなるはずです。
嫌がらせに立ち向かうためには一人でも多くの仲間がいたほうが安心ですよね。そのため、同僚たちと仲良くし、いざというときに上司ではなくあなたの味方になってくれる人を固めておくことも重要です。
また、同僚たちの中であなたの存在が大きくなってこれば、上司も嫌がらせのターゲットにあなたを選ぶことを躊躇するようになるはずです。
色々な工夫をしても嫌がらせが収まらない場合は、嫌がらせに関する記録をつけてみましょう。
上司から具体的にどのような嫌がらせをされたか、それを自分がどう感じたか、業務にどんな影響があったか、周りに誰がいてどのような対応を取ったのか、をより詳しく日時も添えてその都度メモしておきましょう。
暴言やセクハラ発言が酷い場合は、録画や録音をしておくことも効果的です。これらの証拠は裁判などで有効な証拠として使えます。
上司からの嫌がらせに耐え続けていると、精神的ストレスで、心身に支障をきたす可能性もあります。放っておくと適応障害やパニック障害、うつ病などを発症してしまうことも十分に考えられますので、体や心の不調を感じたらすぐに医療機関を受診しましょう。
その際、必ず診断書を発行してもらい、今後裁判をするときのために保管しておくようにしてください。
上司からの嫌がらせに打ち勝つための対策をお伝えしましたが、それでもどうしようもない場合や、耐えられない場合は、最終手段を取るしかありません。
ここでは、法律も駆使しながら上司の嫌がらせを辞めさせる方法をご紹介していきます。
まず、法的手段を取って徹底的に闘っていくためには、上司から受けてきて嫌がらせの証拠を集めていくことが重要です。
これらの証拠は、裁判でも必要になってきますし、会社が加害上司に懲戒処分をする際にも必要になりますので、客観的で明確な証拠であることが重要です。
ご自身で集めることはかなり難しいと思いますので、弁護士に相談しながら専門の調査機関に依頼するのがお勧めです。
業務中の上司からの嫌がらせ行為によって心や身体に支障をきたした場合は、労働災害となります。
労災と認めてもらえれば、会社も動かざるを得ませんし、嫌がらせをした加害上司を放っておくこともありませんので、懲戒処分で何かしらの処分を下すことになるでしょう。
この場合も、嫌がらせの証拠がとても重要になりますので、あらかじめ用意しておくようにしてください。
上司からの嫌がらせによって精神的、肉体的、社会的評価などの不利益が生じた場合、裁判を起こして損害賠償請求することもできます。
ただし、裁判で認められるのは精神や身体に支障をきたすようなかなり酷い嫌がらせ行為のみになりますし、裁判自体も非常に労力を要しますので、一度調査事務所や弁護士に相談してみるといいでしょう。
会社に訴えかけても上司からの嫌がらせ行為がなくならなかったり、しっかりと対処してもらえなかったりする場合は、転職を考えるのも一つの方法です。
ただし、退職する際は、こちらに有利になるように「会社都合退職」にしてもらいましょう。通常、自分から会社を辞めた場合は、離職票に「自己都合退職」と記載されますが、自己都合退職を会社都合退職にしてもらうことで、失業保険の早期受給や給付期間・金額の優遇など、失業保険でのメリットを大きくできます。
これに関しても、嫌がらせの証拠が必要になりますので、転職するにしても証拠は取っておいたほうが良いと言えます。
上司から嫌がらせを受けていると、休み明け、どうしても会社に行きたくなくなってしまいますよね。
上司からの嫌がらせに対して自分でもできる対策はいくつかありますが、もし自分だけでの対策ではどうにもならない場合は、弁護士や専門の調査機関に相談してサポートを依頼することも大切です。
一人で悩まずぜひ気軽に相談してみてくださいね。