カテゴリ:ご近所トラブル
ようやく購入した夢のマイホーム!!
家族で頑張って働いて、やっと手に入れた自分たちだけの夢の城のような戸建て住宅に引っ越すときには誰だってワクワクしますよね。
しかし、戸建て住宅ではマンションとは違った戸建て住宅ならではの近隣トラブルがありえますし、地域ごとにローカルルールもあるのでご近所さんとトラブルになって余計なストレスを抱えて生活していかなければならなくなってしまわないよう、気をつけなければいけないこともたくさんあります。
今回の記事では、戸建て住宅に引っ越した場合、近隣トラブルはどの程度の確率で起こるのか、起こった場合はどのように対処していけばいいのか、また、近隣トラブルを解決するためにはどこに相談すればいいのかなど、詳しくまとめていきます。
戸建て住宅は自分たち家族だけが住む場所で、とても快適に過ごすことができるイメージがありますが、賃貸マンションに住んでいたときと違い、戸建て住宅ではご近所さんとのお付き合いも多くなっていくことが多いです。
自治会がある地域ではそこでのやり取りや役割も発生しますし、昔から住んでいる人が多い地域では挨拶をしてその地域に馴染んでいくことがとても大切になります。
賃貸マンションであれば、近隣トラブルに巻き込まれたらすぐに引っ越しを考えることもできたでしょうが、戸建て住宅となればそう簡単には引っ越しは視野に入れられません。
家の購入は人生においても大きな買い物のひとつです。貯めていた貯金は頭金で消えることがほとんどだと思いますし、購入した瞬間からローンの返済がのしかかってきます。
そんな大きな買い物ですので、多少近隣トラブルで嫌なことがあっても引っ越すことは不可能に近いでしょう。それに、せっかく購入した夢のマイホームですので、近隣トラブルだけは絶対に避けたいと思うはずです。
戸建て住宅は簡単に引っ越すことが難しいので、できるだけ限り近隣トラブルに巻き込まれないようにしたいものですが、実際には近隣トラブルに巻き込まれてしまう人は存在します。
どれほどの人が戸建て住宅において近隣トラブルに悩んでいるかというと、近隣トラブル予防調査サービスを運営する会社が行った調査によると、一戸建てに住む人の約20%の方が近隣トラブルに遭遇しているという結果になりました。
これはつまり、10人に2人の人が戸建て住宅に引っ越してから近隣トラブルに悩んでいることになります。マンションほど高い割合ではありませんが、それでも無視できない数字だと言えます。
戸建て住宅ではどのような近隣トラブルが多いのでしょうか。ここでは、よく発生しがちな近隣トラブルの事例とトラブルが起きてしまったときの対策についてご紹介していきます。
Aさん一家はある晴れた日曜日に、友達家族を呼んで自分の庭でバーベキューをしていました。
友達家族も自分の家も小学生の子供がいるのでワイワイしていたのですが、昼間の時間だし非常識なほど騒いでいるという感覚はなかったので、夕方近くまでバーベキューを楽しんでいました。
すると、お開きになるくらいのタイミングで、お隣の奥さんから「今日は本当にうるさかった。もう少し静かにしてほしかった」「次にバーベキューをやるときはもう少し少人数で静かにやってください」といわれてしまいました。
休日の昼間だったので少しぐらい賑やかに過ごしても問題ないだろうとAさんは思っていましたが、お隣さんに注意をされてしまい、今後近隣の人たちとうまくやっていけるか不安を感じています。
<対策>
お隣さんは戸建て住宅に住む人にとって最も近しいご近所さんです。何かの折に助け合うことも出てくるかもしれませんので、お隣さんとの関係は良好に保っておきたいものです。
そのため、バーベキューでの騒音問題が今後も尾を引いてしまわないように、次の日には菓子折りを持ってお詫びにいくようにしましょう。
また、今後もし同じように庭で複数人で集まって食事することなどがある場合は、事前に一声かけておくことも大切です。
加えて、普段から顔を合わせたらご挨拶をする、旅行に行ったら軽くお土産を買ってくるなどのコミュニケーションを取っておくと、大きなトラブルに発展するのを防ぐことができますよ。
Bさんの家は若い夫婦や小さい子供がいる家庭が集まる新興住宅地にあります。ご近所さんとも仲良く関係を築けていると思っていましたし、Bさんの家の子供と同じくらいの年齢の子供たちも多く、よく一緒に遊んでいました。
しかし、何かにきっかけで、Bさんの子供をいじめる子が出てきたようで、わざと突き飛ばされたり物を隠されたりするようになっていきました。
子供の話によると、主犯格の子供は一人で、同じスポーツクラブに通っている子供でした。どうやら、Bさんの子供がレギュラーに選ばれたことが憎くていじめを始めたようです。いじめの現場に主犯格の子供の親はいないので、いじめの存在にも気づいていないしどうやって解決していいか悩んでいました。
また、このままいじめを放っておいてしまうと、Bさんの子供がいつか大きなケガをしてしまう危険性もありますし、心の傷を負ってしまうリスクもあります。
<対策>
ご近所さんという関係性もあるので、あまり事を大きくするのは賢明ではないため、被害が大きくなる前に冷静に親御さんと話をするのがベストです。
親御さんに話をしたうえで、本人の子供にもいじめを辞めるように注意しましょう。
ご自身の子供が大きなけがをしてからではとりかえしがつきませんし、そうなってからではご近所さんと言えど、穏便に済ませることは難しくなってしまいます。
一度ではなかなか伝わらず改善が見込めないこともあるかもしれませんが、何回かに分けて少しずつ理解してもらうように努めていきましょう。必要であれば、信頼できる第三者に間に入ってもらうのもいいかもしれません。
Cさんの家は比較的田舎の自然あふれる土地にあります。ご近所さんも良い人でよく家庭菜園で作った野菜をお裾分けしてくれます。基本的に関係性は良いのですが、一つ悩んでいるのが煙の臭いです。
近所の人がよく庭で家庭菜園で出たゴミや捨てる野菜を昼間に燃やしているのです。窓の隙間から煙の臭いが部屋の中に入ってくることにも悩まされていますが、何より洗濯物に煙の臭いがついてしまって、燻製のようになってしまい困っています。
いつ燃やされるかわかっていればその日は外に洗濯物を干さないようにするなどの対策もできますが、Cさん一家は共働きで日中は家を空けているので、洗濯物を回収するということもできず困っています。
また、時々ものすごく炎が大きくなっていることもあり、自分の家に火が移ってしまって火事にならないか心配になってきています。
<対策>
庭で生ごみや野菜を燃やしてニオイに困っている場合は、自治体や役場に相談しましょう。ニオイの問題は範囲が広いため、地域全体の問題として対応してくれる可能性が高くなります。
また、火の不始末で火事になる可能性も否定できませんので、危険を回避するという意味でも役場が動いてくれるはずです。
また、自治体や役場に直接注意してもらえれば、本人も事の重大さに気が付いて庭で燃やすことを辞めてくれることが期待できますし、第三者が代わりに注意してくれることで、直接の関係性の悪化を防ぐことができます。
多くの人が困っていることをアピールできれば、より自治体や役場も動きやすくなりますので、同じように被害に遭っている人たちと一緒に訴えに行くといいでしょう。
賃貸マンションのときには経験することのない、戸建て住宅ならではの近隣トラブルとして、ローカルルールによる近隣トラブルが考えられます。
戸建て住宅に引っ越したら絶対にチェックしておくべきその地域のローカルルールについてこの章で詳しく見ていきます。
挨拶の仕方、ゴミの出し方、避けるべき行動、年上の人にやるべき行動・・・・などなどこのようにその地域特有の「ローカルルール」ともいうべき暗黙の了解はどこの地域にでも存在するものです。
恐らく最初に経験するのはごみ捨ての分別ルールの違いなどでしょう。
引っ越してきたばかりのときは、ローカルルールに戸惑うと思いますが、できるだけ早くなじめるように努力してくことが大切です。
「引っ越してきたばかりだから見逃してもらえるだろう」と思っていても、案外そこに昔から住んでいる人たちはそのローカルルールが当たり前になっているので、ルールを守っていないと目立ってしまい、印象が良くありません。
戸建て住宅に住んで周りの近隣住民とうまく関係を築いていくためには、ローカルルールを素早く理解し、ルールにできる限り従うように行動することが何よりの秘訣であると心得ておきましょう。
ローカルルールを知るための方法として一番スムーズなのは、引越しの時のあいさつ回りの時に「引っ越してきたばかりで何も知らないので、いろいろと教えてください。」と話しておくことです。
引越しのあいさつ回りのときであれば、ローカルルールを何も知らなくても当たり前ですし、近所の人にも地域に馴染んでいきたいと思っていることを理解してもらう機会にもなります。
そして、あいさつ回りをしたときに話しやすそうな人がいれば、時間のあるタイミングを見計らってより詳しく地域について聞いてみると良いですね。より長い時間お話ができればその人との関係構築にもつながるので一石二鳥です。
自治会のある地域であれば、役員の方にご挨拶にいくついでに話を聞くのも有効ですし、土地の購入の際にお世話になった不動産会社が地元密着のお店であれば、担当者の人にローカルルールについて聞いておくのもお勧めです。
いくらローカルルールを理解しようと気を付けていても、細かいルールまで完璧に把握するのは簡単なことではありませんし、ルールを守ろうと頑張っていても引っ越し直後はつい前までの地域の習慣で過ごしてしまうこともあります。
また、数か月以上その地域に住んでいないとわからないとても小さなローカルルールもあったりします。
もし、ローカルルールを破ってしまったという場合は、関係する方にすぐにお詫びし事情を説明しましょう。この際、ルールを無視したと誤解されないようにするのが一番大切なことです。ローカルルールを守る意思はあって、ただ知らなかっただけであると周りに理解してもらえるように頑張ってください。
「今回はローカルルールを理解できていなくて迷惑をかけてしまいごめんなさい。まだ慣れていないところも多いので、改めてルールについて教えてください」という態度で接していけば、少しずつ地域に馴染んでいくことができるはずですよ。
近隣トラブルを解決しようとする場合、いきなり本人に直接クレームを伝えるのは極めて危険です。
騒音源や悪臭の元がその人の家からだと思い込んでいても、実は違う場合もありますし、感情的な物言いになってしまうとトラブルが大きくなってしまい、解決するのが困難になる可能性が高いからです。
近隣トラブルに困ってしまった際は、相談窓口を頼りましょう。相談窓口の人たちは近隣トラブルの解決に慣れていますので、適切なアドバイスをしてくれますし、間に入って円満に解決するのを手伝ってくれる場合もあります。
まずは地域の自治会や町内会に相談してみましょう。町内会では回覧板を回してもらい、トラブルに関する注意喚起をしてもらえますし、自治会長や役職のある人を通じて直接本人に注意してもらえる可能性もあります。
自分で直接交渉しなくてもいいので、トラブルの相手とさらに険悪なムードになることを回避でき、円満に解決できる手段と言えるでしょう。
自治会に相談してもなかなか思うように対応してもらえない場合や、対応してもらったものの解決にはつながらなかった場合は警察に相談しましょう。
警察は、基本的には事件性がないと動きませんが、警察相談専用電話ダイヤル(#9110)というものがあり、事件になっていないトラブルに対応してくれる専用の窓口が設置されているため、近隣トラブルに悩んだらまずはこちらに電話してみてください。
もし、近隣トラブルがエスカレートして嫌がらせなどに発展してしまっている場合や、身の危険を感じるような場合には、念のため被害届を提出しておきましょう。トラブルの内容や嫌がらせの被害状況によっては緊急性が高いと判断してもらえてすぐに動いてくれる可能性もあります。
自治会や警察に相談しても近隣トラブルを解決できなかった場合は弁護士への相談も視野に入れたほうがいいでしょう。
また、トラブルの相手に対して損害賠償請求をしたい場合も、法律のプロである弁護士への相談が必要になります。
弁護士に相談すれば、法的な観点から、近隣トラブルがどのような権利侵害や違法行為にあたるのか、具体的に解決するにはどのような方法があるのかを、的確にアドバイスしてもらえます。
また、損害賠償請求をするための裁判になった場合も、交渉の代理人となってくれますので、法的手続きも一任することができます。
もし、トラブルを解決するだけで良くて、損害賠償請求などの法的措置を取ることは考えていない場合であっても、弁護士が相手方と直接交渉することによってその人の行動が法律上どのような問題になっているのかを的確に伝えることができるので、トラブルの解決をスムーズにしてくれます。
警察や自治会への相談で近隣トラブルが解決しなかった場合、弁護士と合わせて探偵への相談も視野に入れることが大切です。
警察や弁護士は、被害の証拠がなければ対応することが難しいですし、トラブルの相手が迷惑行為を認めなければ話になりません。また、その迷惑行為が法律上問題となることを証明しなければいけませんが、証拠がなければ法律を味方に解決することが難しくなってしまいます。
探偵に相談して調査をしてもらえば、近隣トラブルによる被害を立証するだけの確たる証拠をつかむことができますので、警察や弁護士もしっかりと対応してくれるでしょう。
トラブルを解決するために相手と話し合う上でも、法的手続きや損害賠償請求をする場合でも、証拠は必ず役に立つのです。
近隣トラブルは戸建て住宅であっても起こりうる問題です。むしろ、賃貸マンションと違って簡単に引っ越しことができない分、近隣トラブルが深刻になってしまうでしょう。
近隣トラブルが発生してしまったらできるだけ早く解決していくことももちろん重要ですが、購入前に近隣トラブルが発生しやすい地域ではないかどうか下調べを行うことも大切です。
探偵に事前調査を依頼しておけば、これまでにその地域でどのような近隣トラブルがあったのか、現在は近隣トラブルは発生していないのか、ローカルルールにはどのようなものがあるのか、などを調べてくれますので、近隣トラブルに巻き込まれるリスクは格段に下げることができます。
戸建て住宅の購入を検討されている方、そしてすでに戸建て住宅に引っ越しをして近隣トラブルに悩まされている方は、ぜひご相談ください。